府中市内に土地や建物を持っていた家族が亡くなると、翌年以降の固定資産税はどうなるのか、納税通知書は誰に届くのか、と迷われる方が多くいらっしゃいます。この記事では、府中市の固定資産税と相続の関係、市役所資産税課への「相続人代表者届出書」や「未登記家屋所有者変更届」の手続き、相続登記との関係を、府中市で相続登記を日常的に扱う司法書士が解説します。
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固定資産税は「1月1日の所有者」にかかる
固定資産税は、毎年1月1日に土地・家屋などを所有している人に課される税金です。府中市では、市街化区域内の土地・家屋には都市計画税もあわせて課税されます。府中市の令和8年度の納期限は次のとおりです(府中市公式サイトより)。
| 第1期 | 令和8年6月1日 |
|---|---|
| 第2期 | 令和8年7月31日 |
| 第3期 | 令和8年12月25日 |
| 第4期 | 令和9年3月1日 |
このため、亡くなった時期によって扱いが変わります。
- その年の途中で亡くなった場合:その年度の税金は、1月1日時点の所有者である亡くなった方に課税されています。残りの納期分は、相続人が引き継いで納めます
- 翌年の1月1日を迎えても相続登記が終わっていない場合:翌年度からは相続人に課税されます。府中市では、所有者が亡くなってから相続登記が完了するまでの間、相続人全員が連帯して納税義務を負うと案内されています
「連帯して」とは、市は相続人の誰に対しても全額の納付を求めることができる、という意味です。遺産分割の話し合いがまとまらないまま放置すると、不動産を受け継ぐつもりのない相続人にも督促が届くことがあります。
相続人代表者届出書を資産税課に出す
相続登記が終わるまでの間、納税通知書などを受け取る相続人の代表者を決め、府中市役所の市民部資産税課に「相続人代表者届出書」を提出します。様式は府中市公式サイトの「固定資産税の届出」のページからダウンロードできます。
- 対象になる税金:税目を指定しなければ、法人市民税を除く府中市のすべての市税と国民健康保険税に適用されます
- 届出をしても名義は変わらない:この届出で相続が確定したり、不動産の名義が変わったりすることはありません。代表者になった方が不動産を相続すると決まるわけでもありません
- 代表者の負担:代表者は書類の受け取り役です。納めた税金を相続人の間でどう負担するかは、遺産分割の中で話し合って決めます
代表者を変えたい場合や、送付先を別の住所にしたい場合も、同じページにある届出書で手続きができます。
登記されていない建物は「未登記家屋所有者変更届」
古い家屋や増築部分、物置などには、法務局に登記されていない建物(未登記家屋)があります。未登記家屋は法務局の登記簿がないため、相続登記ができず、府中市役所が所有者を管理しています。相続で未登記家屋を受け継いだ場合は、資産税課に「未登記家屋所有者変更届」を提出します。
| 相続の方法 | 主な添付書類(府中市の案内) |
|---|---|
| 遺産分割協議による相続 | 遺産分割協議書、相続人全員の印鑑証明書、新しい所有者の住民票(市内に住民票がある方は不要) |
| 遺言による相続 | 遺言書、新しい所有者の住民票(同上) |
| 法定相続 | 亡くなった方の出生から死亡までの戸籍、相続人全員の戸籍謄本、相続関係図、新しい所有者の住民票(同上) |
府中市の案内では、登記されている家屋と未登記家屋が混在している場合があるとされています。納税通知書と一緒に届く「課税明細書」で、家屋番号の欄が空いている建物がないか確認しましょう。未登記家屋を売却したり担保に入れたりする場合は、別途、土地家屋調査士による表題登記(建物を初めて登記簿に載せる手続き)が必要になります。
固定資産税の書類は相続登記でも使う
固定資産税の書類は、相続登記の準備でも役に立ちます。
- 納税通知書・課税明細書:亡くなった方名義の府中市内の不動産を確認する手がかりになります。ただし、私道などの非課税の土地は明細に載らないことがあります
- 課税台帳兼名寄帳(なよせちょう):亡くなった方が府中市内に持っていた土地・家屋の一覧です。相続人であることがわかる戸籍などを示せば、相続人も資産税課で取得できます。課税明細書より漏れを見つけやすくなります
- 固定資産評価証明書:相続登記の登録免許税(原則として評価額の0.4%)の計算に使います
府中市では、新年度の評価証明書と課税台帳兼名寄帳は4月1日から発行されます(令和8年度の場合)。また、令和8年2月2日から、法務局で亡くなった方名義の不動産を全国分まとめて一覧にできる「所有不動産記録証明制度」も始まりました。府中市以外にも不動産があるかもしれない場合に便利です。
相続登記を済ませると何が変わるか
相続登記が完了すると、翌年度からは新しい名義人に納税通知書が届くようになり、相続人代表者としての取り扱いは不要になります。相続登記は令和6年4月から義務化されており、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請しないと、10万円以下の過料の対象になることがあります。府中市内の不動産の相続登記は東京法務局府中支局に申請します。必要書類は府中市で相続登記に必要な書類一覧、費用は府中市で相続登記にかかる費用・相場をご覧ください。
司法書士にご依頼いただく場合
当事務所は府中駅から徒歩圏にあり、名寄帳による不動産の調査から戸籍の収集、遺産分割協議書の作成、府中支局への登記申請までをまとめてお引き受けします。相続登記全部おまかせコースは88,000円(税込・本サイト限定の条件あり。正規料金110,000円~)です。登録免許税などの実費は別途かかります。詳しくは料金一覧をご覧ください。

