ご家族が亡くなったあとは、悲しみの中で数多くの手続きに追われます。手続きには期限があるものも多く、「気づいたら期限が過ぎていた」ということも少なくありません。この記事では、府中市にお住まいの方が行う主な手続きを期限の早い順に整理しました。府中市で平成14年から相続手続きをお手伝いしてきた司法書士が解説します。
この記事のポイント
- 死亡届は7日以内、健康保険・介護保険の手続きは14日以内
- 相続放棄は3か月以内、準確定申告は4か月以内、相続税の申告は10か月以内
- 相続登記は3年以内の申請が義務(正当な理由なく怠ると10万円以下の過料)
このページの目次
7日以内に行う手続き
死亡届・火葬許可の申請
死亡の事実を知った日から7日以内に、死亡届を提出します。提出先は、亡くなった方の本籍地・死亡した場所・届出人の所在地のいずれかの市区町村です。府中市の方であれば府中市役所に提出できます。死亡届と同時に火葬許可の申請も行います。実際には葬儀社が代行することが多い手続きです。
10日〜14日以内に行う手続き
| 手続き | 期限 | 主な窓口 |
|---|---|---|
| 年金の受給停止(厚生年金) | 10日以内 | 年金事務所 |
| 年金の受給停止(国民年金) | 14日以内 | 市役所または年金事務所 |
| 国民健康保険・後期高齢者医療の資格喪失 | 14日以内 | 府中市役所 |
| 介護保険の資格喪失 | 14日以内 | 府中市役所 |
| 世帯主の変更(世帯に2人以上が残る場合) | 14日以内 | 府中市役所 |
年金については、日本年金機構にマイナンバーが登録されている方であれば、原則として年金の死亡届の提出を省略できます。未支給の年金がある場合は、別途請求が必要です。健康保険証などの返却も、この時期にあわせて行います。
3か月以内:相続放棄・限定承認
亡くなった方に借金がある場合は、相続放棄を検討します。相続の開始を知った時から原則3か月以内に、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申述します。府中市の方の場合は東京家庭裁判所立川支部です。財産と借金のどちらが多いか分からない場合は、財産の範囲内で借金を引き継ぐ「限定承認」という方法もあります(相続人全員で行う必要があります)。
財産調査に時間がかかる場合は、期限内に家庭裁判所へ期間の延長を申し立てることもできます。詳しくは相続放棄の手続きと期限|3か月を過ぎたらどうなる?をご覧ください。
4か月以内:準確定申告
亡くなった方に事業収入や不動産収入があった場合や、年金収入が一定額を超えていた場合などは、亡くなった年の1月1日から亡くなった日までの所得について、相続人が「準確定申告」を行います。期限は相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。
10か月以内:遺産分割と相続税の申告
遺産の総額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内に相続税の申告と納付が必要です。配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使うには、原則として期限内に遺産分割を終えておく必要があります。
遺言書がない場合は、相続人全員で遺産の分け方を話し合い、遺産分割協議書を作成します。遺産分割協議書は、不動産の名義変更や預貯金の解約に使います。→ 府中市で遺産分割協議書を作成するには?
3年以内:相続登記(不動産の名義変更)
令和6年4月1日から、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内の相続登記が義務になりました。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。府中市内の不動産は東京法務局府中支局(府中市新町2-44)に申請します。遺産分割がまとまらない場合でも、「相続人申告登記」という簡単な手続きで、ひとまず義務を果たすことができます。
→ 府中市で相続登記に必要な書類一覧/府中市で相続登記にかかる費用・相場
期限に注意したいその他の手続き
- 葬祭費・埋葬料の請求:国民健康保険・後期高齢者医療の加入者は葬祭費、会社の健康保険の加入者は埋葬料を請求できます。請求できる期間は2年です
- 遺族年金の請求:受給できる権利は5年で時効になります
- 生命保険金の請求:保険会社の約款で定められた期間内(多くは3年)に請求します
- 預貯金の相続手続き:金融機関が死亡を知ると口座が凍結されます。遺産分割が終わってから解約・名義変更の手続きを行います
- 固定資産税:亡くなった方名義の不動産がある場合、府中市から納税通知書を受け取る相続人の代表者についての案内が届くことがあります
手続きに必要な戸籍は1か所でまとめて取れるようになりました
相続手続きでは、亡くなった方の出生から死亡までのすべての戸籍が必要です。以前は本籍地ごとに請求する必要がありましたが、令和6年3月からは、本籍地以外の市区町村の窓口でもまとめて請求できる「戸籍証明書等の広域交付」が始まりました(請求できるのは本人・配偶者・父母や子など直系の親族に限られます)。
司法書士に依頼できること
当事務所では、戸籍の収集と相続人の確定、遺産分割協議書の作成、相続登記、預貯金などの相続手続き(遺産承継業務)、相続放棄の申述書作成をお引き受けしています。相続税の申告が必要な場合は提携税理士と連携し、窓口をひとつにして進めます。「何から手をつければよいか分からない」という段階でも、手続きの順番を一緒に整理しますので、お気軽にご相談ください。
関連ページ:府中市の相続・相続登記/対応業務について

